『龍が如く8/Like A Dragon: Infinite Wealth』をクリアした

RubyKaigi終わったらやろうと思ってた積みゲーがやっと1個減った。

以下ネタバレを含みます。

短文感想

モダンJRPGの到達点の1つと言ってよいと思う。これが年齢制限つきかつ人を強く選ぶゲームであるということが極めて惜しいが、その要素が大丈夫ならぜひやってほしい。

「モダンJRPGの到達点の1つ」という言葉をスクウェア・エニックスのゲームじゃなくてもともとRPGでそんなに知られてたわけでないセガのゲームについていう日が来るとはちょっと思わなかったね…。

ゲームバランスについて

7の記事もこれで始まってるんですが、ゲームバランス面でいうと7の悪かった部分が大きく修正されてストレスなく遊べるようになった、という感想です。7でストレスフルだった部分は「敵のHPバーがやたらと硬いという方向で難しい」という点だったのですが、今作はHPバーの長さはそこまで無理がない代わりに強い敵は明確に殺意のある(=強い)行動をしてくる、という調整だったので、短い時間集中してやればよくなっていました。あとパーティーメンバーの理不尽な離脱がなかったのはよかったですね。前作でいうところの石尾田・ナンバ戦がパーティーメンバー数・事前のチェックポイントの回復がない・HPゲージが硬いという三重に理不尽だったのが今回はそういう理不尽はなかったように思います。いつチーちゃんがナンバになるかヒヤヒヤしながらプレイしてたんですが…。

代わりにといってはなんですがちょっと簡単になっています。推奨レベルと敵の強さをちゃんと守ってれば多分2箇所くらいしか全滅しません。私は無理して突っ込んだ王冠モブに2回全滅させられた他は12章の真島・冴島・大吾で1回全滅しただけ、ラスボスがちょっと危なかった程度でした。12章で3人のところに行くっていうの出たときは「いやーまさかこれ前作で2人と戦ったので今作は3人みたいなことしてくんのかーそれは無理じゃね?」と思ってたらほんとに3人と戦うことになって「holy shit... holy f*cking shit...」としか言ってなかったですね…。ラスボスもかなりめんどくさい行動をしてはくるものの前作の天童みたいなジャスガしないと確殺な行動は持ってないのでちゃんと対策練ればそこまで苦労しないで済むでしょう。

クリアタイムは

  • in-game timeで39時間4分
  • 録画の総延長で44時間49分
    • トータルの録画ファイルの容量は300GB超
  • Steamのプレイ時間表示は45時間

でした。100時間ゲーと聞いていたけれど前作からそんなにクリアタイム変わってないし、60時間を覚悟してたところ45時間で終わってびっくりしています。前作知識がけっこう効いたのもあるし、テキスト読んでスキップしてる箇所もけっこうあるからちゃんと等速で聞くともうちょっとかかっていたかもしれない。

使わなかった要素/speedrun strats

クリア後にspeedrunの動画をいくつかポイントで見て何やってるか把握してかなりシステム面での見落としがあることに気づきました…。

  • ドンドコ島: チュートリアルだけやらされたけどよくわからないまま終わった。speedrunでは☆1に上げるのを必須チュートリアル期間の間に終わらせて金策に使うらしい。
  • Poundmates*1: プレイ動画を見てやっと気づいたんだけど一部のPoundmatesはSupporter枠でキャラを召喚できるらしい。チュートリアルのチトセ・バスター・ホームズもそのカテゴリなんだけど気づかなかった!speedrunにおいてはCrazy EatsドライバーとKazami Evolutionとフォーシャインを多用してモブを一掃していくらしい。
  • 大抵のジョブ: 使ったのはアクションスター(エリック)とアイドル(千歳)とサーファー(一番とエリック; これ正式名称なんだっけ)くらい。アクションスターはメイン火力になるし、アイドルの全体回復を引き継ぐとめちゃくちゃ強い。けどサムライとくのいちはもっとぶっ壊れてるらしいということをspeedrun見て知った。
    • 極技引き継ぎはめちゃくちゃいいシステムだと思った。前作よりもマルチクラスをする積極的な理由ができる。
  • スジモン: ストーリー進めたいんでやってる余裕ない。

ストーリー

えっと…今度こそ次回作出せるの…???

前回も同じようなこと言ってたわけですが、確かに荒川真澄がもともと所属していた氷川興産についてはそこまで前作で触れられてなかったので、なるほどそうつなげてきたかー、とできたんですが、もうそんな春日一番と血縁関係にありそうなところ用意できない…よね…???なので次回作ってどうするんだろう…。 ストーリーで描かれているテーマについてもかなり納得感はあって、その上でキャラクターの行動にかなり必然性が出ていて、各キャラクターのストーリーでの到達点を見ると非常に納得が行きます。このへんが「モダンJRPGの到達点の一つ」であると思っている理由で、単に上位存在に選ばれたので勇者になりました、という主人公がJRPGの主人公を張れる時代はとっくに終わっていて、キャラクターが作中で取る行動、敵を倒すということについて何らかの必然性がほしいわけですが、確かに最初は「親分」の命令で動き出すけれど、最終的にはその糸を外れてみんな自発的に動くようになっている、という点が今作のキャラが全員魅力的に見える理由だと思いました。

1点ピンポイントで言及するなら、第6章でガンジョーが運営するカジノが昔のアメリカを模していることについて、(正確な表現は覚えていないが)アジア系の金持ちは「多様性」にまみれていない時代の今は失われてしまったアメリカへの憧れと憎しみの混ざった強い感情を持っているのでそのように作った、というのが印象に残っていて、これが特に龍が如く8発売前にローカライゼーションチームが「多様性に配慮した表現」について言及して海外ファンから「そんなものは求めていない」と言われて燃えた上でこの表現が出てきたのが印象的でした。「多様性に配慮した」という割に脚本に随分強火な表現残ってるなあ、やっぱり妥協するべきでないところは妥協していないなと確信できた部分でした。


とりあえず今年で2作品目ですが、来年Pokemon LEGENDS Z-Aが出るまでにあと2作くらい積みゲーを消化したいところですね。順不同でTUNICとOuter Wildsが候補に入っています。それぞれ30時間前後という話なのでこれよりは軽いけれどほんとに…?