【演奏会記録】2024/2 + お知らせ

前回記事にて予告していた幻想郷交響楽団の演奏会の記録…ですが、その他にお知らせがあります。

お知らせ: 2024年度はファゴットでの演奏活動を明にお休みします

松山に引っ越してから開店休業状態だったじゃねーか!というツッコミは確かにある(事実2年半で2回しか本番をやっていない)のですが、

  • 松山周辺の楽団に空きポジションがないこと
  • 仮にソロの発表会に向けて準備するとして、門下発表会の開催サイクルがIETF Meetingの開催サイクルである3月・7月・11月と完全に重なっていること

の2点から、一旦お休みすることを明示することにしました。ただし、これはクラシック音楽サブカル楽団のコミュニティから一切手を引きますという宣言ではありません。

そんなことはさておいてですね…

演奏会記録本体のほう

幻想郷交響楽団 演奏会2024
日時:2024年2月25日(日) 12:45開場、13:30開演
場所:パルテノン多摩 大ホール
指揮:Virus Key
曲目:
序曲「市場の朝」(原曲:「闇市場は場所を選ばない」(バレットフィリア)、「あの賑やかな市場は今どこに ~ Immemorial Marketeers」(東方虹龍洞) )
交響曲「永夜の不死鳥」(管弦楽版)(原曲:「月まで届け、不死の煙」、「懐かしき東方の血 ~ Old World」、「エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人」(東方永夜抄) )
交響曲「幻想郷世界 II」

どうもこんにちは、主に東方の楽団でファゴットを演奏するTohofagで、なんなら最近は東方の楽団でコントラファゴットを演奏しているTohocontrafagです*1。今回の楽器はコントラファゴット2019年10月のマグノリアオーケストラと12月の幻宴Projectに乗った際に借りた楽器と同一)、乗り番はパートの存在するメインの幻想郷世界IIのみです。このような乗り番になった理由は、幻想郷世界IIをやるならば乗りたいが、四国から毎回練習に出てくることが困難な以上、出番の多い通常管での乗り番では練習が成立しなくなるであろうことが想定されたためです。事前に指揮者と相談の上で、本番直前1ヶ月のみ本番の楽器を借りて残りは1オクターブ上で通常管で出る、また合宿に加えて、東京に用事があるときに合わせてだいたい4割くらいの練習に出れるように努力する、という方式で参加することにしました。


以下雑に技術的振り返り。

冒頭。メカニカル面ではそんなに難しくないが、事前の音出しなしで音量pスタートなのがかなり難しい。以降も共通して出てくる事実として、通常管とコントラファゴットで決定的に違う運指の一つがへ音記号第3線〜4線間のEb(通常管でEb3、コントラファゴットでEb2)であり、大抵のコントラファゴットはこの音の運指が通常管におけるトリルキーのようなキーを使うため他の音との連動が難しいが、今回使用した楽器は右手に代用できるキーがついているのでそれを利用できた。ZUNの曲はこれがないと本当にやってられない。…ただ最終的にここは左手のみで出すほうを選択。

10曲目の妖怪裏参道。ここは実はコントラのほうが楽。コントラにおけるD3・Eb3・E3・F3は片手で出すことができるため。

第2楽章への接続部。コントラファゴットはとにかくでかい音を出せばいいってもんじゃなくて、通常管では弱音で出しにくい音域を弱音で出せることも大事な役目で、こういうところは大事にしたい。ここ自体はそんなに難しくない。

第2楽章冒頭。Ebの右手のキーがあるおかげでフォーク運指を使用しなくてよくなるため実はコントラのほうが楽になるパターン。通常管だとかなり苦戦したんだけど…。

マークを打ったところがめちゃくちゃ難しい。

ここが一番難しいのではと思ってたけど意外となんとかなった箇所。最後4小節のソルフェージュだけしっかりと。

全曲通して最高の音ですね(音の高さは一番低いが)。映像抜いてもらう場所の希望を取るフォームでもここを指定しました。そういえばゆっきー先生も幻宴Projectでこの曲アレンジしたときLowBbじゃないけど相当低い音書いてたような?やっぱりそういう書き方になるよね???

特に楽譜を切り抜くことが目的ではないんだけど、やっぱりリバースイデオロギーをPOSSESSION*2にするアレンジしてきてわろた。ちなみにKey先生が3-3-2リズム(DDRerなので赤黄色青リズムと呼びがち)を3連符にせずに維持している場合は特別な重みを持って書いている、と理解しています。

4楽章飛んで5楽章。えっこれ豆譜じゃなくて実音なの(数ヶ月くらい気づかなかった)

全曲通してテクニック面でも合奏面でも一番難しい箇所。まずシャープ5個っていう調性からして難しい。そのうえネクロファンタジアはメロディが小節跨ぎのシンコペーションリズムなため極めて合わせづらいし走りやすい。一方でこれをやってるコントラバスもシャープ5個は難しいしコントラファゴットもそんなに簡単ではないので基準を作れるかというとかなりしんどい。あと赤と青のところが微妙に違って別々に練習する必要がある(これはそれであっている)。

98曲目、秘神マターラ。この小節は通常管だとそんなに難しくないのだがコントラファゴットになった途端に難しくなる、なんなら1小節単位で見れば曲中で一番難しいのではないか?何が起こるかというとC#の前後で左手のフリックキーの押し方がだいぶ変な動きになる。

99曲目のエレクトリックヘリテージはTwitter引用のほうがわかりやすいですね、DDRerなのでリズムがわかりにくいところはNOTEオプションを使います。

100曲目、偶像に世界を委ねて 〜 Idoratrize World。ここもまあまあ難しいが最後の1ヶ月でなんとかできた。


全体としては、初代幻想郷世界よりもだいぶ人間が演奏可能な譜面にはなっているもののそれでも難しいことには変わりなく、ところどころ怪しいところもあったのですが、やりたいことは十分にできたと思っています。実は1stの譜面で私は技術的にかなり怪しいところがあるんですが、今回のメンバーがあっさりと本番でこなしてくれたので、もう界隈に上位互換たくさんいるし役割終えたかなー、というくらいの気持ちにもなれそうです*3

他には、Twitterでの反応を見ていたらクイズマジックアカデミーをやっていた頃に知っていた方がいらしていたようで嬉しかったです。

ところで10年後に演奏される予定である(大嘘)幻想郷世界IIIのときはどうしましょうかねえ…?

*1:2018/1の記事より。Tohofagとは英語圏での「東方厨」を指す語のこと。なお英語圏ではファゴットをbassoonと呼ぶが、その理由がファゴットという語が米語における差別的ニュアンスを持つ俗語であるためで、Tohofagという語もその語を含んでいる語である

*2:DDRの楽曲であるPOSSESSIONには特徴的な2拍3連地帯が存在する

*3:なお前半の判断には特にこの事実は影響はしていないと思う