【演奏会記録】2016/6前半【出た方】

Facebook向け生存報告、どころかそもそも本ブログ上における生存報告ですね…。ネタはあったはずなのですが膝に矢を受けてしまってな。

前回の演奏会記録はこちら。「出た方」と書いてあったり「前半」と書いてあるのはフラグです。

2016/6/12: 門下の発表会

夏のひとときコンサート(とのむら門下発表会)
2016年6月12日(日)14:30開演(14:20開場)
バッハはうす310サロン(西武池袋線椎名町駅より徒歩6分)

ちょっと調べれば平気でお名前出てきますがそんなの既に見るところ見ればわかるんだってば。というわけでモーツァルトの協奏曲*1の第1楽章(カデンツァはカット)をやりました。前回の予告でエルガーとかダヴィッドって書いてたのは何だったのか。前回の発表会終了後なんと2ヶ月まるっと楽器を触らず、久しぶりにやったらPresto入る前まですら体力持たなかったので即選択肢から外れました。んでゴールデンウィークに曲選びがてらいろいろ吹いていて、2・3楽章やるつもりで準備をしたついでに1楽章をとりあえず7割のテンポで練習してたらこっちやることになりました。どういうことやねん。しかしこれでも選曲決まるのは一番早かったとか、他のみなさんどんだけギリギリに曲決めてんだよそしてなんでそれでうまく通るんだよ。

当日の感想はひとまず置いておくとして、次やるとき用のメモを:

  • テンポ設定の目標値は96〜108、多分100前後でやったものと思う。
  • 特に古典派以前の曲の場合、アーティキュレーションが省略されていることが多いため、譜面の版をいくつか見たほうがいい。ソロ譜で使用したのはIMSLPに置いてあるKling編によるピアノリダクション版)だが、IMSLPのスキャンの質が低い(ななめってたり書き込みが残ってたりする)のでロシアの某サイトの譜面を使用(そっちも若干書き込みが残っている)。で伴奏合わせのときに伴奏者の先生の譜面の版がまた別のやつで、アーティキュレーションが微妙に違うことに気づいて(まあそれ自体はよくある)、よく見たらそっちのほうが吹きやすいやつだった。
    • さらに今見たら、IMSLPにあるデジタル浄書済みのパート譜のほうが1回目のめくりの位置が親切だった(参考:58小節目〜59小節目の4拍でのめくりが要求される)。今回は3ページ開きでやったけど全楽章やる場合はこっちのほうがよさそう。しかしアーティキュレーションは書いてあるところと書いてないところとあってどのみち自分で取捨選択しないといけない。しかも微妙におかしいところがある(意図的とは思いにくい81小節目対85小節目、他のパターンと1個だけ異なる90小節目など)。どうせなら最低限しか書いてないほうに揃えてほしい(か元の譜面データで置いててくれれば自分で直す)…。
    • レッスン行った上で主に変更したところは51小節目からのパターンを1-1-1-1ではなく2-1-1にしたり、67小節目のパターンを細かくタンギングする代わりに2つの大きなスラーに分けるようにした点。先生の伴奏譜では67-68が大きなスラーがついてた。さすがにこれだとやりすぎかなとは思う。
  • そのうえで強弱の決定・選択。アーティキュレーションの選択までやっておきながらこれやらなかったのは本当にカスなので次からちゃんとやれ。古典派なら譜面上省略されがちな以上なおさら強弱の決定・選択は必須。
  • IDRSの運指表でトリルの運指を確認する。特にAb3-Bb3は原理的に当たりが存在しないので一番マシなものを選択することになる。最終的に使用したのはAb3を右手親指使うほうで出して薬指を上げ下げするやつ(一覧に書いてない。実質Ab-高めのAくらいにしかならない)。Bb3をBフリックキーなしで出して薬指トリルが次点。だいたいここに書いてある全パターン「動作確認」するのがよい。同様に当たりが少ないのがG4-A4。選択したのは「Aをほぼ通常通り、ただし右手はG(4)+Ab(5)で出す」→「その後左手親指のCis・Aフリックを外し、右手のGキーをトリル」(Timm, Everett LeRoyの2番目に近い)。左手と右手の動きだしがずれると終了。先生は音程をできるだけ長く安定させるために最初の2拍と動きを早くするあとの2拍で指を変えてるらしいがs01氏にそんな器用さはなかった。
  • ここからさらった上で気づいたことのメモ。第1主題の4小節目1拍目のトリルをdown-trillでやる場合(Fでスタートする場合)は前の音に対する後打音にしないようにさらうべき。これは実際にレッスン行くまで全く気にしてなかったが、このような譜面表記で開始の音が前の音に入ってしまうのはファゴット吹きの、しかもモーツァルトだけでよくやりがちなことらしい(気にして聞いてみたら他の曲では確かにそんなことあんまりなかった)。
  • 譜面表記と音源の問題でもう一つ、前打音の区別が異なる録音がある(例: 39小節目が長前打音ではなく短前打音で演奏されている、一貫して短前打音で演奏されている、など。区別はWikibooksの「装飾記号」のページ参照)のでこれもどっちであるか確定させておいたほうがいい。自分は64小節目と88小節目のパターン以外は長前打音として演奏した。実際のソースに戻って確認するべきではあるが、原則として音価の1/4の前打音が書いてある場合は短前打音として、音価の1/2の前打音が書いてある場合は長前打音として処理した。
  • 前日に伴奏合わせしてもっと早く知っておきたかったこととして、67小節目のパターンは1-4-4-4-4で区切ってみると同じ音の往復のパターンが少しずつ上がっていくという音形に見えるのでそれで練習した上でもとのパターンに戻すとよい、という話。特に後半146小節目のD-Eb-D-Eb-F#-G-F#-Gのパターンがこうやって練習すると指の動きがの問題が非常にクリアになる。具体的にはEb-F#が回っていないことが問題だった。

あとは最終的に整理した譜面の書き込みを公開して置いておくのがよさそうですね…。テクニカルな問題もさることながら、やることをちゃんとやらないと全く曲にならない曲なので「攻略記事」もすごく長くなってしまったのでした。

で当日。まあ難しいところはそれはそうという感じで、開始時期考えたら曲になるところまで持って行けただけよいでしょう。というか例によって何でこれこんだけ通ったんだという感じはある。しかしこれがアマオケのオーディションの課題曲のところあるらしいですがそこの団員はどんだけバケモノみたく吹けるんだっつー話だ。「死っ死〜〜〜〜〜〜〜」で即死しなくなったり、ソロ開始6小節目とか10小節目入った途端吹けなくなるっていうのでなくなっただけよくなったもんです。

もしかするともうちょっとだけ戦いは続くんじゃ。(n年後くらいにはもっかいやるかもだけどそれとは別に)


次回はISUCONチャレンジのためいじっぱりHA振りな選曲ではなくひかえめHC振りな選曲の予定です。いやどういうことなの。


あとこちらの次回更新は4月〜5月の聴きに行った演奏会記録の予定です。いやもう全部の団体宣伝したい勢いでよかったです。

*1:参考音源のソロはAligi Voltan、オケはOrchestra del Teatro Olimpico di Vicenza